• 静岡県駿東郡長泉町中土狩366-1
  • 診療科目内科・呼吸器内科・アレルギー科

糖尿病

糖尿病とは

糖尿病のイメージ画像

飲食物によって摂取された栄養は、糖(ブドウ糖)となり、細胞が活動するエネルギーとして、血液により全身に運ばれます。通常、血液中の糖の濃度である血糖値は、空腹時に70~110mg/dlくらいで、食事後には血糖値の上昇が見られますが、上限は140mg/dl程度です。これらの基準を超えると高血糖という状態で、この状態が慢性的に続いていると「糖尿病」と診断されます。

糖尿病は「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分けられます。「Ⅰ型糖尿病」は、遺伝的要因やウイルス感染などによる自己免疫疾患などが原因で、膵臓からほとんどインスリンが出なくなり発症します。また「2型糖尿病」は、運動不足、過食などの生活習慣の積み重ねが主な原因となり、発症すると考えられています。日本人の全糖尿病患者様の95%以上が「2型糖尿病」で、日本では6人に1人程度の割合で、2型糖尿病やその疑いがあると言われています。

糖尿病の症状

糖尿病では、当初の高血糖の状態では自覚症状はほとんどありませんが、病状が進行すると、次第にのどが異常に渇く、頻尿・多尿、全身の倦怠感、食欲はあっても体重が減少するといった症状がみられるようになります。この段階では、糖尿病がかなり進行していると考えられます。

糖尿病が恐ろしい病気である点は、自覚症状が無いままに、高血糖の状態を長期間放置すると、全身の大小の血管を傷つけてしまうということです。それにより、慢性的な合併症が引き起こされ、場合によっては命に関わったり、生活の質を大きく落としてしまったりすることが少なくありません。

高血糖の状態が続くと、タンパク質が糖化するなどして、血管の壁にダメージを与え、血管の内側に炎症が発生しやすくなります。そこにコレステロールなどが付着します。糖尿病では炎症や傷が治りにくくなっており、こうしたことが積み重なることで、さらに血管へのダメージが大きくなっていきます。

動脈など大きな血管でダメージが積み重なった場合、動脈硬化等を引き起こし、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)や、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)などの合併症の原因となります。また糖尿病の影響は、微細な血管でも現れます。特に以下の疾病に関しては、糖尿病の3大合併症と呼ばれ、非常に注意が必用なものとされています。

糖尿病3大合併症

糖尿病網膜症
網膜の血管に障害が生じ、放置していると失明する危険性も高いものです。
糖尿病腎症
腎臓機能に障害が生じ、余分な水分や老廃物を体外に排出できず、重症化すると人工透析が必要になります。
糖尿病神経障害
高血糖による神経細胞の変化や、動脈硬化による神経細胞への血流が滞ることで神経に障害が起こり、皮膚感覚や胃腸運動、心臓、手足等の全身に異常をきたしてしまいます。傷が治りにくくなり、足の潰瘍や壊疽といった合併症も起きやすくなって、最悪の場合、下肢切断や全身性の感染症など命に関わる場合もあります。

糖尿病の原因

血液中の糖が細胞に取り込まれる際に、重要な役割を果たしているのが、膵臓で作られるホルモンの一種である「インスリン」です。糖が血液中に流れ込んだことを感知すると、膵臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖をグリコーゲンというエネルギー源に変換したり、脂肪として蓄えられるようにしたりします。この時、インスリンの分泌量が少ない、あるいはインスリンの作用が不足すると、糖が変換されずに血管内に溢れ、高血糖の状態がつづいてしまいます。

このインスリンの働きに問題が生じる原因によって、以下のように「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に分けられます。

1型糖尿病(インスリン依存型)
遺伝的要因やウイルス感染などによる自己免疫疾患などが原因で、インスリンを作る膵臓のβ細胞が破壊され、膵臓からインスリンがほとんど出なくなることで発症します。若年層で発症する糖尿病に多くみられます。
2型糖尿病(インスリン非依存型)
遺伝的要因も考えられていますが、基本的に運動不足や過食、ストレス、睡眠不足、過度の飲酒、喫煙などの生活習慣を続けていることが原因となり、膵臓が疲弊するなどして、インスリンの分泌不足や作用の低下を引き起こし、発症します。肥満などの場合、細胞側にもインスリンが効きにくく、糖が取り込まれにくくなる原因が生じることがわかっており、過食等、生活習慣の影響が大きいと考えられています。

上記の他に、膵炎や膵がんなどの特定の疾患によるものや、妊娠中に糖代謝の異常で起こる妊娠糖尿病、内分泌疾患やステロイドの長期投与による糖尿病などもあります。

糖尿病の治療

「1型糖尿病」の治療に関しては、インスリンが分泌されなくなってしまっているため、インスリン自己注射が必要になります。「2型糖尿病」の治療としては、まず、血糖値を下げるための生活習慣の改善が重要となります。

肥満、特に内臓脂肪型肥満では、インスリンが働きにくくなる「インスリン抵抗性」が高まっていて、ブドウ糖が取り込まれずに血液中にとどまり、血糖値が上がりやすくなることがわかっています。逆に筋肉体質では、インスリンの作用が高まり、血糖値は下がる傾向にあります。まずは、栄養バランスに配慮しつつ、食べ過ぎや飲み過ぎ、間食、夜食を控えるなど、食生活を中心に、血糖値が高くならないための取り組みを行う必要があります。さらに、運動習慣の見直しも図り、ウォーキングや体操、筋肉トレーニングなどの運動を取り入れて、インスリンの働きを高めていくことも、糖尿病の治療および予防には有効です。

食事習慣や運動習慣などの改善だけでは血糖値が十分にコントロールできず、動脈硬化による合併症や「糖尿病三大合併症」などのリスクがある場合は、薬物療法として経口血糖降下薬を並行して用います。それでも血糖値が下がらない場合、「2型糖尿病」でもインスリン自己注射を行うことになります。

当クリニックでは、生活習慣の改善によって糖尿病を発症することを防ぐ「一次予防」、糖尿病を発症してしまっても血糖値をコントロールし健康的な日々の生活を維持する「二次予防」、さらに重篤な合併症の発症を防ぐ「三次予防」を念頭に、糖尿病の進行度合い、患者様の状況等に合わせて、診療を行っていきます。定期的に健康診断を受けた際、血糖値の異常を指摘された場合も、お早めにご受診されることをおすすめします。

スマイリークリニック
診療内容
内科・呼吸器内科・アレルギー科
院長名
前嶋 悦里好(まえじま えりこ)
住所
〒411-0942
静岡県駿東郡長泉町中土狩366-1
TEL
055-957-2510
FAX
055-957-2512
アクセス
  • 三島駅北口、長泉なめり駅、
    下土狩駅から 各車で5分
  • バス停「勤労者体育センター東」下車すぐ
    (富士急シティバス 桜堤線:三島駅⇔裾野駅)
  • ノジマ長泉店、しずてつストア 長泉店 近く
駐車場
駐車場26台完備
受付時間:8:45~11:45 14:15~17:15 
休診日:火曜午後・木曜午後・土曜午後・日曜祝日
診療時間 日・祝
9:00-12:00
14:30-17:30
↑