“ワキ汗”の治療薬が登場しました!

  • 2021.06.02

2020年11月に、日本初の「原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)」の外用剤「エクロック®ゲル5%」が発売されました。

「エクロック®ゲル5%」は、1日1回、適量をワキに塗るタイプの薬であり、“ワキ汗”に悩む患者さんにとっては、待望の治療薬となります。

多汗症(たかんしょう)とは?

多汗症とは、日常生活で困るほど、汗が多くなる病気です。

ワキや手のひら、顔など、体の一部だけの「局所多汗症」と、「全身の多汗症」があります。

何か他の病気や障害が原因となって汗の量が多くなることもありますが、特に明らかな原因が見当たらないことも少なくありません。原因がわからないものを「原発性(げんぱつせい)多汗症」と呼びます。

多汗症患者さんは、自分の意志ではコントロールできない多汗の症状が、学校や職場で出てしまうことによって、様々なことに支障を感じており、時には精神的に追い詰められてしまうことさえあります。

ワキ多汗症の症状は?

例えば、「ワキの多汗症」の患者さんは以下のような症状に悩まされています。

*衣服の汗ジミが気になって、好きな服を着ることができない。

*シャツのワキ部分の汗ジミで人目が気になり、電車でつり革を持つことをためらう、挙手ができない

*ワキから汗がツーっと流れ落ちる不快感で勉強や仕事に集中できない

*汗ジミへの人目や汗のにおいが気になり、人前で緊張してしまう

*制汗スプレーや汗拭きシートが手放せない

「ワキ汗」のチェックをしてみましょう

  • ワキ汗が気になりだした年齢は25歳以下だった
  • 左右両方のワキから同じように汗が出る
  • 睡眠中はワキ汗が止まっている
  • 週1回以上、ワキ汗が多いと感じる
  • 家族にもワキ汗の多い人がいる
  • 日常生活の中で、ワキ汗が多くて困る場面がある

上記の6項目の内、2項目以上あてはまり、多量のワキ汗に6ヶ月以上悩まされているなら、それは体質ではなく、ワキの「多汗症」という病気かもしれません。

ワキ汗の治療方法

一般的な治療法は以下の通りになります。

  • 塗り薬:塗り薬をワキに塗布します
  • 注射薬:汗を出す指令を伝える神経に作用するお薬を、ワキに注射します。
  • 手術:汗を出す指令を伝える神経を遮断する手術です。他の治療法では効果がみられない場合に行うことがあります。

今回ご紹介した「エクロック®ゲル5%」は、1日1回、適量を腋窩に塗るタイプの新薬です。手軽に使えて、効果もあり、副作用は少ない薬であり、“ワキ汗”に悩む患者さんにとっては、待望の治療薬となります。

「ワキ汗」にお悩みの方は、一度ご相談ください!

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